頬をおさえる女性

「最近、朝起きても疲れが取れない」「集中力が続かない」そんな悩みの原因は、実は夜中の歯ぎしりにあるかもしれません。歯ぎしりは単なる癖ではなく、全身の健康に大きく関わっています。

 

歯ぎしり(ブラキシズム)にはストレスの軽減効果がある反面、多くの口腔疾患の原因にもなっている

ブラキシズムはストレスを軽減して生体の健康を維持する有益な役割を担っている一方で、多くの口腔疾患の原因にもなっている。

就寝中の睡眠ブラキシズムは脳中枢で誘発される現象ですが、その咀嚼筋の筋活動の強さは、どの様な歯の噛み合わせになっているのかにより、違いがある。

具体的には、就寝時ブラキシズム運動時に奥歯が当たっている様なタイプのかみ合わせの人では、強大な筋活動が誘発されて、その結果として歯や歯周組織、顎関節などに破壊的影響を及ぼす。それゆえ、スムーズなブラキシズムが可能で、かつ歯や歯周組織などに為害作用を与えない歯の噛み合わせであるかどうかが、その人の歯、歯周組織、顎関節へ悪影響を及ぼし易いか否かのキーポイントとなる。

 

歯ぎしり(ブラキシズム)と自律神経の関係

睡眠ブラキシズムは、歯や顎に負担をかけるだけではなく、実は体の中でも変化が起きています。

研究によると、歯ぎしりが起こる直前には自律神経のうち「交感神経(体を緊張モードにする神経)」が優位になり、その結果

・心臓の鼓動が速くなる

・血圧が一時的に10〜20mmHgほど上がることがある

・心拍のリズムが交感神経優位のパターンに変わる

その後、歯ぎしりの後には「副交感神経(体をリラックスモードにする神経)」が優位に戻ります。

つまり、交感神経が優位に働く→血圧、心拍数の上昇→咬筋活動(歯ぎしり)→副交感神経(リラックスモード)優位に、こうした変化が一晩に何十回も繰り返されます。

 

歯ぎしりでダメージを受けにくいかみ合わせとは?

歯を左右に動かして歯ぎしり様の運動をした時に、上下の奥歯が強く接触するかみ合わせでは、咬筋の強い筋活動が誘発される為、歯がすり減ったりと歯、歯周組織、顎関節にダメージを受け易いかみ合わせと言えます。

歯ぎしりをした時に、上下の前歯でスムーズに顎が動かせるかみ合わせの人は、ブラキシズムの影響を受けにくいかみ合わせと言えます。

しかし、奥歯を喪失している様な場合は、上下の歯の高さが適正に保てず、低くつぶれてくる事より、ブラキシズムやクレンチング(食いしばり)の影響はで易いかみ合わせとなります。

就寝時は自分で歯の動きをコントロールする事はできない為、上記の様なブラキシズムの影響を受け易いかみ合わせの人は、歯の検診と共に影響の少ないかみ合わせに治療する事で、長期間、安心して歯の健康を保つ事が出来ます。

気になる方は「かみ合わせの不具合」のご相談からご予約をお受けしています。

 

参考文献: Sleep, J Dental Res, J Oral Rehabil, 機能的咬合構築を目指す不正咬合の矯正治療