[感染予防のプロトコル ]
歯科医院は医療の中でもお口の中を扱う分野であり、感染予防は大事な患者様とスタッフ等の医療従事者の安全を守る上で最も重要な要素の一つです。
ヨーロッパでは、特に厳格な感染予防のプロトコルが設けられており、その中には手指の衛生、使用器具の処理、診療環境の消毒などが含まれます。これらのプロトコルは、患者様一人ひとりの治療ごとに徹底され、感染リスクを最小限に抑える事を目的としています。
[滅菌プロセスの基準]
ヨーロッパでは、歯科医院で使用される器具の滅菌に関して、EN13060という規格が設定されています。この規格には、オートクレーブを用いた滅菌プロセスの詳細なガイドラインが含まれており、器具の種類に応じた適切な滅菌方法が定められています。これにより、器具が安全に再使用できることを保証しています。
[湘南歯科医院の器具洗浄の工程]
当院では治療に使用した器具は、ドイツのミーレ社製の医療用洗浄機で予備洗浄を行っています。この器械での洗浄により、細菌は不活化の状態にまで洗浄できます。
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予備洗浄を終了した器具を滅菌用のパッケージに個別パッキングを行います。
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ヨーロッパ基準クラスBのオートクレーブ:リサを使用して、高圧滅菌消毒を行います。
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殺菌灯付きの医療用の器具ケースで使用までの保管を行っています。
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患者様がいらしてから、ご案内の直前にお席に器具をパッケージのまま個用意しています。
[クロスコンタミネーション防止]
クロスコンタミネーション、つまり異なる患者間での感染の交差汚染を防ぐ為に、ヨーロッパでは1回使い捨ての器具の使用を推奨しています。また、再使用可能な器具については、上記の様に厳密な洗浄と滅菌プロセスを経てから次の患者様に使用されます。この様な措置を取る事により、患者様の間での感染リスクを大幅に減少させています。
[消毒剤の選定基準]
消毒剤の選定においても、ヨーロッパでは特定の基準が設けられています。使用される消毒剤は、広範囲にわたる微生物に対して効果的であること、かつ材料を損傷せず、かつ環境にやさしいものでなければなりません。これらの消毒剤は、定期的にその効果が評価され、必要に応じて更新されます。
[定期的な監査と評価]
ヨーロッパでは、歯科医院の消毒システムに関して、定期的な監査と評価が行われます。これには、消毒プロセスの記録のチェック、使用される薬剤の有効期限の監視、スタッフのトレーニング状況の評価などが含まれます。これにより、高い水準の感染予防が維持されます。
この様にヨーロッパの歯科医院での消毒システムは、患者様と医療従事者の安全を確保するために、厳しい基準と詳細なプロトコルに基づいています。これらの基準は、感染症のリスクを最小限に抑える為に日々更新され続けています。湘南歯科医院では、これらの基準を取り入れる事で、より安全な治療環境を提供しています。