かみ合わせ治療・顎関節症治療

―かみ合わせって何?

歯のかみ合わせが良い?悪い?…これは何の違いだと思いますか?

歯のかみ合わせが捉えにくいのは、顎機能という顎の動きの機能の良し悪しを評価して診断する部分なので、見た目に歯並びが真っ直ぐに並んでいるから良いかみ合わせ、歯が出っ歯だったら悪いかみ合わせとは限りません。

心臓が悪いかどうかは、心臓の写真を一枚そのまま見ても分かりません。心臓が良いか悪いかの判断は、かみ合わせの判断と同様に、その機能の検査をしなければ、静止した心臓の一枚の写真を見ても、その動きが判断できません。その為、心臓の検査では心臓がとの様に動いているか心電図で波形を診断しますが、かみ合わせの検査には、上下歯の模型を顎の動きが再現できる咬合器に付着して、お口の中でどの様に歯が動いているかを確認する模型検査や、下顎骨が前や左右に動くことで歯が動かせるので、かみ合わせの検査では下顎骨の左右の先端にある顎関節の動きを解析する器械でその動きの軌跡を分析してかみ合わせの検査を行います。

当院では顎機能検査にドイツのK A V O社製 ディグマを使用しています。

また、レントゲンの検査では、お口を空いた時、お口を閉じた時に顎関節の位置が左右でずれが出たり、位置の異常が見られたりということで検査ができます。

この様に「歯のかみ合わせ」とは顎の動きの良し悪しを検査する事なので、見た目すぐに判断できる虫歯と比べて、検査や診断、治療が難しい治療分野です

 

―かみ合わせが良くないと顎機能にどの様な影響を及ぼすか

当院には「検査に行っても虫歯はないって言われるのですが、痛みがあるんです」とか「この前治療がやっと終わったばかりなのに、また直ぐに痛くなったんです」とおっしゃって来院する方も珍しくありません。また、審美矯正をして歯並びはキレイになったが、かみ合わせが悪くなったという話も聞きますが、これは見た目がキレイな歯並びに改善していても、かみ合わせのバランスが改善されていない場合に起こってきます。

この様な症状をお持ちの方は「かみ合わせの不具合」が考えられる為、かみ合わせの検査をお薦めしています。

顎関節症も歯並びと顎の動きに調和が取れていない事で起きる病気です。

顎の動きは、前歯の歯並びが車のハンドルの役目、つまり顎運動の動きの範囲や角度を決める要素となり、奥歯は歯の高さを支えて維持する役割を持っています。この顎の動きを構成する歯並びの要素を見出すような「かみ合わせ」があると、顎関節症の発症原因となります。

―顎関節症治療

顎関節症治療は虫歯や歯周病治療と違って、確立された治療方法がありません。その為、病院によって治療方法はかなり違ってきますので、自分に合った治療方法を行っている病院を受診する事をお薦め致します。

当院では歯のかみ合わせ(上顎歯と下顎歯との関係)と顎関節(下顎骨の先端)の動きは連動しているので、顎関節症がある=歯のかみ合わせの動きに問題があると考え、顎関節症の症状がある方に対しては、まずかみ合わせの検査を重点的に行っています。

ー顎関節症の症状

・口を開いたり閉じたりする時に音が鳴る。

(この時の音はジョリジョリ、カックンカックン、ジャリジャリ、ゴキッゴキッ…など)

・口が大きく開けられない。

(握り寿司が口に入らない)

・口を開いたり閉じたりする時に、顎の周囲、筋肉に痛みがある

この様な症状が見られる場合、顎関節症の可能性が高いです。顎関節症の症状が発症した場合は、なるべく早めに対処することをお薦め致します。長期間この様な状態が続いていると、顎関節症が慢性化して治りにくくなるからです。

もし、上記の様な症状が発言した場合は、早めに一度ご相談ください。

ー顎関節症の病態

顎関節の関節の先端に関節円板という軟骨があり、正常な人の場合、顎関節は関節円板に覆われていて、口を開いたり閉じたりする時に座布団の様な役割をして、関節円板のおかげで関節はスムーズな動きができます。普段、お口を閉じている時には、顎関節は下顎窩という上顎骨の後ろの窪みに収まっています。口を開いたり、喋ったり、食べたりと口を動かすと、顎関節が下顎窩の中を回転したり、この前方にある関節結節をスライドして顎が動くのですが、顎関節症の人の場合、この様な動きを顎がした時に顎関節の上に乗ってる関節円板が滑り落ちてしまう事で、うまく顎の動きができなくなっている様な状態の事を示します。

ー顎関節症の検査

顎関節症の検査においては、顎関節の動きがどう動いているのか、顎関節や関節円板の位置がどこにずれてしまっているか、歯並びがどの様に顎の動きに連動しているか、顎関節の関節のすり減りや形の変形等があるか…などを検査項目としています。

・上下顎の歯の模型でのかみ合わせの検査

・顎関節がどの様な動きをしているかを調べる器械を使っての解析

・顎関節や歯並びのレントゲン検査、CT検査

・周囲の筋肉の緊張度のチェック

・お口の中の検査

・姿勢や顔貌の検査

などを行っています。

ー顎関節症の治療

上記の検査の結果、どこにどの程度の原因があるかによって治療方法はかなり異なります。

しかし、どの治療においても、歯のかみ合わせは前歯が顎関節を動かすハンドルの役目をして、奥歯同士のかみ合わせが歯の高さをキープする事で、顎関節の位置が突き上げられて押し込まれることがない様に保つ役割をしています。

その為、この様なかみ合わせを構築する為に必要な治療を検査結果よりご提案しています。

顎関節症でお悩みの方は是非一度当院へご相談ください。

 

 

 

かみ合わせとめまいの関係性

かみ合わせとめまいの関係性

歯のかみ合わせに不具合があると、めまいの原因になる場合がある事をご存知ですか? 全てのめまいの原因が歯からくるものではありませんが、かみ合わせの不具合から引き起こされるめまいに関しては、かみ合わせのバランスが改善する事により、めまいの症状が軽減します。

かみ合わせ・歯並びが悪い場合の影響は?

歯のかみ合わせの良し悪しは、見た目だけでは分かりません。歯は顎運動といって顎を前後左右に動かす事で機能する器官なので、顎を動かした時の上顎と下顎の歯列のバランスの良し悪しの事を示します。歯のかみ合わせが良い人は、歯に過度のストレスがかかる事がない為、健康的で虫歯や歯周病にかかりにくい良い歯の状態が保てます。

噛み合わせの重要性

噛み合わせの重要性

かみ合わせ、つまり歯の咬み合わせは、口腔健康だけでなく全身の健康にも大きな影響を与えます。不正なかみ合わせは、顎関節症や頭痛、首や肩の痛みなど様々な身体的不調の原因となることがあります。ナソロジーは、頭蓋領域の生理学を意味し、口腔領域の機能である呼吸と摂食、嚥下、咀嚼などの関係を研究する分野です。鼻呼吸が困難な場合に口呼吸に頼ることで生じる口腔内の変化や、それに伴い全身へ悪影響を及ぼします。口呼吸と鼻呼吸では体に及ぼす影響はかなり異なり、鼻を通しての呼吸は、外からの空気を体内に取り入れる際に、酸素に適切に加湿・温め・浄化する役割を持ちますが、口呼吸にはこの様な役割が備わっていません。口呼吸は、長期にわたると顔貌やかみ合わせに影響を及ぼすことが知られています。成長期に口呼吸が続くと上顎の発達が阻害され、不正咬合の原因となることがあります。大人においても、口呼吸は顎関節の位置に影響を与え、かみ合わせの問題を引き起こす可能性があります。口呼吸の場合には頭が前傾姿勢を取らないと、呼吸がしづらい為口呼吸の人の取る姿勢は前傾姿勢です。呼吸時に働く筋肉も異なる為、呼吸筋の筋肉の種類と発育も異なります。また、口も開いた状態になる為、口輪筋(お口の周りの筋肉)も発育しにくく、上の前歯が出っ歯になる、開口(オープンバイト)と言って、上下の前歯同士が開いた状態になるといった不正咬合になる可能性があります。

かみ合わせの検査と治療

かみ合わせの検査と治療

虫歯ではないのに歯がしみる、痛いなど症状がある多くの場合、かみ合せの不具合が原因しています。その他、左右の歯の高さが違う、顎が痛い、口が開きにくくなった、歯ぎしりがあるなどがかみ合せの不具合で起こる症状です。これらの原因を調べるには、歯の模型による咬み合わせの検査が必要です。検査は、歯の模型を咬合器に付けて、顎の動きを器械上で再現して調べます。

かみ合わせから治す顎関節症

かみ合わせから治す顎関節症

顎関節症の症状の多くは、顎の痛み、口を開けると音がする、口が開かないということです。その他、様々な症状として現れるため、顎以外に症状が現れる事も多々あります。ほとんどの場合は、かみ合わせを改善することで症状が軽減します。

かみ合わせの影響【全身の健康との深い関連】

かみ合わせの影響【全身の健康との深い関連】

咬み合わせの検査と診断は、歯科医師の専門的な知識が必要な検査で、お口の検査の内でも重要な検査の一つとなります。かみ合わせが悪いと、顎関節症のリスクが上がる、顎の周りの筋肉、首や肩の筋肉の過緊張の症状が出るといった事も生じます。

かみ合わせの影響【全身の健康との深い関連−2】

かみ合わせの影響【全身の健康との深い関連−2】

かみ合わせの不具合は単なる歯だけの問題だと思われがちなのですが、実際には全身の健康にも大きく影響を及ぼします。左右の奥歯の歯の高さがほんの1ー2ミリずれているだけでも、頭の重心が傾き、体は歪んできます。かみ合わせ治療を通じて患者の歯や顎の働きを改善することで、全身のバランスの改善につながり、しんどい身体から楽に保てる身体に変化します。