歯が欠けた原因は虫歯から?

歯が欠けた

歯が割れた

繰り返し何度も詰め物、被せ物が外れる

この様な症状は、虫歯が原因している場合とかみ合わせの不具合が原因している場合とがあります。

「虫歯」は歯が黒くなっている、歯に穴が開いている…と言った見た目で判断が可能な症状が現れるのですが、「かみ合わせの不具合」は顎機能(喋る、食べる,呼吸する…)の問題を指し、顎関節の運動軌跡と歯並びの運動軌跡、この両者の運動軌跡が一致していれば、バランスの良いかみ合わせとなりますが、両者の運動軌跡に不一致の要素があるとかみ合わせのバランスは崩れ、咬合性外傷や顎関節症の症状を引き起こします。

咬合性外傷とは、かみ合わせのバランスが悪い事で、慢性的な力のストレスが歯に加わった結果発生する症状なので、上記の様な「歯が欠けた」「歯が割れた」「繰り返し何度も詰め物、被せ物が外れる」「歯がグラグラ揺れてきた」「上の前歯が以前より出っ歯になってきた」…症状が出てきます。

顎関節症の症状では、こめかみ・顎の下・首の後ろ・肩などの筋肉の過緊張、筋疲労、顎の痛み、偏頭痛、口が大きく開かない、口の開閉時にカクカク音が鳴る…と言った症状が出てきます。

顎機能の不具合は、その方の体の中の弱いところに症状が発現する為、歯が弱い人には歯に症状が現れ、顎骨が弱い人には歯の位置の変化や歯のグラつき症状で現れ、顎関節が弱い人には関節の症状が発現するので、症状の現れ方は人それぞれ違ってきます。

顎機能はどの様に調べる?

顎機能は、喋る、食べる、呼吸する…といった機能に関わっています。機能とは目に見えるものではなく動き(顎運動)が適正でない為に起こる問題である為、その診断はお口の中を一見しただけでは判断できません。顎運動(顎関節と上下の歯列の間の動き)の軌跡が適正かどうかを調べる為には、顎機能検査機器を用いて顎関節の運動軌跡の解析を行う検査、歯の模型を用いて行う咬合検査、お口全体のレントゲン検査…等で行います。

つまり、かみ合わせが良いか悪いかは、単に歯並び上、歯が重なって生えているかと言った見た目での問題ではなく、見た目では判断できない顎の動きの不具合を指します。その為、歯を見た目だけで診断できないところが、かみ合わせの不具合の問題を患者様に理解しづらく、診断を難しくしている要素となります。

かみ合わせに不具合がある場合にはどの様な症状が現れる?

顎運動(顎を前後左右に動かした)時に、上下の奥歯が強くぶつかっているかみ合わせの人は「かみ合わせの不具合」を持つ人に当たります。なぜかというと、前歯が接触せずに、先に奥歯が強く当たるかみ合わせの人では、就寝時の歯軋り、集中した時に奥歯に力が入って食いしばりが起こる、これらの強い力が慢性的に歯に加わることで、歯が欠ける、歯が割れる、繰り返し何度も被せものや詰めものが外れる、奥歯が痛くなる…などの症状が発現します。

かみ合わせの不具合:不正咬合とはどの様なかみ合わせ?

#左右の顎関節の骨格的な中心位置と上下の歯と歯の噛み合う位置が一致していれば、骨格位置と歯並びの位置が一致しているので良い噛み合わせとなりますが、不一致の場合は歯がズレている分だけ、顎が左右どちらかに歪む噛み合わせとなります。

#噛んで左右に歯軋りをした時に奥歯の方が前歯よりも強く当たっているかみ合わせの場合、奥歯に強い力のストレスがかかる為、奥歯が壊れやすい、顎関節症を発症しやすいと言った不正咬合となります。

#奥歯を欠損したまま放置している。この場合、上下の奥歯同士が支え合う事で、上下の歯の高さは安定を保っていますが、支える奥歯の数が減り、上下の歯で支えられなくなってくると、徐々に歯は低く、上下の歯と歯が深く噛み込んできます。この様な状態になると、上の前歯は下の前歯に突き上げられて徐々に前方に出っ歯になってくる、下の前歯の歯並びが重なり始めると言った歯列不正を進行させる要素となります。

これらが不正咬合にあたります。これらの要素がある噛み合わせでは、歯は長期的に安定した状態を保つことが出来ずに、力のストレス過多により壊れ始め、痛みが出始める結果を生みます。

不正咬合がある場合、どの様な治療が必要?

同じ不正咬合の治療と言っても、個々の患者様の状況によって治療方法は異なります。歯の欠損があるか否か、お口の中の何処に不正咬合になる原因があるか…と言った原因別に治療方法は異なります。

その為、治療前には必ず「かみ合わせ」の検査が必要となります。

かみ合わせの治療各種に関しましては、当院HP上の「当院が行なっている特徴的な治療」の各種の記事をご覧ください。