成人の歯列矯正治療【仕事との両立方法】

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大人になってから歯並びが気になり、矯正治療をご検討の方も多くいらっしゃいます。

その際、仕事に影響が出ないかどうか、無理なく通院可能かどうかが気になるところです。

今回はこの点に関して幾つかのポイントを説明いたします。

成人の歯列矯正治療期間

小児矯正の場合は成長期における治療なので、ずっと動的治療が継続する訳ではありませんが、顎(骨格)の発育ペースを見ながら、適正な成長になる様に継続してみていく必要があります。その為、治療期間も長期間に及びます。

一方、成長期を過ぎた大人の矯正治療は、子供の矯正治療とは異なり、概ね1年半から2年半前後の動的治療期間となります。ただし、成人の矯正治療期間は患者さん自身の歯周病リスク、虫歯リスク、歯並びの状態やその重症度、顎関節症の有無、顎の骨の密度や吸収度などの要素により治療ペースや治療の複雑さは異なります。

歯を動かす動的治療は基本的には3週間毎に行なっていきますが、来院ペースが4週間毎などと延びると治療期間も延びますので、患者さんの協力度によっても変わってきます。

矯正治療中の痛みと食事の管理方法

矯正治療中は、ナッツ類など食べ物によっては、ブラケットやワイヤーなどの矯正器具が破損しやすいものもあり、頻繁に矯正器具の破損やワイヤーの変形があると、治療期間が延びる、歯が歪んだ方向へ動いてしまうといった悪い影響が出る可能性がありますので、食事にも注意が必要です。

矯正治療は歯を動かす治療なので、治療中歯を動かすとその影響で痛みが出ます。痛みに関しては、痛みの閾値は個人差が大きいため、全然大丈夫と思う方もいれば、最初の数回は痛み止めを何回か飲んだという方もいらっしゃるくらい、痛みの閾値は個人差が大きいです。

痛みの種類としては、歯周病の時の様な痛みで、ずっと痛い訳ではなく、食事の時、固いものを噛んだ時に痛みを感じやすいです。

痛みは治療後最初の1週間が感じやすいです。その為、痛みのある期間の食事は柔らかめの食事をお薦めしています。

治療後1週間を過ぎると痛みは徐々に軽減し、3週間後の治療時にはほとんど痛みは無くなります。動的治療中は、だいたいこの様なペースで痛みが出てきます。

しかし、ほとんどの方は治療を始めて2−3ヶ月経過すると、矯正治療にも慣れて、徐々に楽になってきます。

痛みを感じやすい方の場合も、治療ペースは少し緩やかにして進めていくので、期間的には伸びる可能性がありますが、治療期間中ずっと同じペースで進める訳ではないので、治療効率と痛みやお口の状況によって、その方にあったペースで治療を進めるようにしています。