IDS(International Dental Show)

IDS(International Dental Show)へ行きました

International Dental Show

 

IDSとは2年に一度ドイツのケルンで開催される国際デンタルショーです。ここに世界で最新の歯科用材料や器械が展示されます。

目的はいくつかあり、その内のひとつに、顎の動きを器械的に解析できる顎機能検査の機器がどう進化しているか、どこのメーカーが良いかを見たいと思っていました。

カボの最新のモデル

カボの最新のモデルは日本に入ってきているモデルの2世代先でした。世界とのスピードの差を強く感じます。

今まではレントゲン写真やC T画像、お口の中の写真、顎の動きは別々に検査していたもので、それを歯医者が頭の中で繋げて、診断していましたが、近年、お口の中の画像のスキャンとレントゲン器械でのC T撮影とこの顎の動きを解析できる機器すべての情報を一致させる技術がだいぶ進んできています。これらが正確に一致出来ると、何が変わるかというと、今までの様に歯の型を取ったりしなくても、より正確に、個々の人の顎の動きに合う被せものや入れ歯が作れる様になるでしょう。

現在でも、被せものに関しては、ある程度まで作れる技術が進んできています。しかし、入れ歯においてはまだまだ作るのは難しいです。理由は、義歯を作る為には軟組織の型取りが必要です。軟組織(歯肉や頬粘膜、口蓋)は口を開いた時、閉じた時など口が動く度にその形が変化する様な柔らかい組織なので、お口の中のスキャン(型取りの代わりに写真を撮る)だけでは口の動きに正確に合わせることが出来ない為、軟組織の正確な型取りはスキャンでは出来ません。

歯の被せものは、歯が硬い硬組織なので現在でも技術的には可能となってきていますが、義歯は硬組織と軟組織の両方に合わせなければならなくて、軟組織はその形態が口の動きによって変化するので難しいです。今後はどの様に発展していくかが楽しみな分野です。

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今年もウィーン大学の研修に参加してきました。

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