症例7
治療の前、ご相談にいらした時は…
この方は、上顎の前歯部に数本分繋がったブリッジの歯が入っていたが、前歯の被せ物が壊れて取れてしまったとの事で来院されました。
咬み合わせの診断の為、歯の模型検査で診断すると、奥歯の高さと前歯の高さのバランスが悪かった為、下顎の前歯が上顎のブリッジを裏側から突き上げる様な状態になっていた為、長期間突き上げられていた上顎前歯部のブリッジの被せ物が壊れてしまっていました。
上顎前歯の黒くなっている部分の歯は虫歯が進行している部分で、虫歯が進行して残せない部分の歯は一部抜歯になりました。
上顎は全体的に歯の悪化が進んでいたため、上顎全体で1つのドイツ式テレスコープ義歯を作製する計画になりました。上顎の歯の内で残せる歯は被せ物を外して、虫歯を削合、除去し、歯が折れない様に補強をしてから、テレスコープの支台歯として最終的に内冠をはめます。内冠をはめた歯が義歯を動かない様に固定する固定源となります。
そして出来上がった義歯はこの様な形になりました。
この義歯は、左右中間部を小さい留め具で固定するリーゲルテレスコープ義歯です。
この義歯には左右に留め具のレバーがついていて、義歯をはめる時にレバーを閉じることで義歯を口腔内に固定します。義歯は歯磨きの時だけ外すのですが、外す時はレバーを開くと義歯が外せる仕組みになっています。
お口の中に義歯を嵌めると、この様になります。キレイな歯が入った事で、よく噛めるようになったし、口元を隠さず人前に出られる様になったのがとても嬉しいですとおっしゃっていました。ご家族やご友人と気兼ねなく外食が出来る、集まれる喜びは、他に変えることの出来ない価値ある時間ですね。その様な時間をこれからは楽しんで頂きたいと思っています。