トレーニング

お口周囲の筋肉のトレーニングをする

閉口筋(口を閉じるための筋肉)の筋力が低下すると、自然にお口が開いてしまいます。

確認方法としては、就寝時に口が開いているかどうかを家族に確認してもらう。

自分で確認したい人は、何かに集中している時に口を開いてしまう、マスクをしていると、口の周りが湿っている、朝起きた時に口の中が乾燥している、口臭が気になる…この様な点がある方は口呼吸の可能性が高いです。

当院ではエントレと言うお口の筋力を鍛えるための器具を使って、口輪筋と舌の筋力を整える事で正しい飲み込み(嚥下)と鼻呼吸しやすい筋力を養うためのトレーニングを治療と並行して行っています。

歯の欠損がある場合は、お口の中の密閉性の高い義歯を入れる

お口の中でカタカタ動く義歯や噛む度に食い込む義歯では、その都度義歯が動く事でお口の中の状態の安定が得られません。

お口の中で義歯が適正に機能する為には、義歯はお口の大きさ、形態に合っていることが必要です。

その様な義歯はある程度大きさも大きくなります。(お口の中で動くのは義歯が小さいので動きが出ている可能性もあります)形態が合っていると、フィット感を感じます。

この様な義歯を装着していると、お口の中の密閉性が高くなり、お口の中の容積も増えることで、エアーウェイが確保されるため鼻呼吸もし易くなります。

頬をおさえる女性

歯並びや歯のかみ合わせが悪いと上下顎歯でかみ合いません

隙間があるかみ合わせの場合は、歯と歯の隙間から圧力が逃げてしまう事で鼻呼吸がし難くなり口呼吸へ移行しやすくなります。

この場合は歯列矯正治療で、上下の全ての歯と歯がかみ合う様なかみ合わせに治療しながらお口の筋力のトレーニングを行うことが有効です。

ただし、この様な歯列矯正の場合は、歯列をなるべく大きく広げる必要がある為、小臼歯抜歯を行う歯列矯正治療はお薦め出来ません

もし顎の大きさが小さい場合には、親知らずを抜歯する事は多々あります。

親知らずを抜歯する治療で歯列が小さくなる影響は殆どないのですが、歯列の真ん中にある小臼歯を抜歯して行う歯列矯正では歯列がより小さくなってしまうので、お口の中の容積がさらに狭くなるので鼻呼吸のしやすさを考えた場合はお薦めしません。

審美目的の歯列矯正など多くの歯列矯正治療に小臼歯抜歯がありますので、小臼歯抜歯を行わないで機能的なかみ合わせに改善するための機能的矯正治療を当院ではお薦めしています

まとめ

呼吸は歯並びやかみ合わせと密接に関わっています。

口呼吸の影響は、歯列不正・顎骨の発育不良・顎関節症・ドライマウス(口腔乾燥)・歯周病・虫歯・口臭…など。

口呼吸が継続することで口内環境が悪化し、上記の様な口腔トラブルが起こる可能性があるため、早めの対策が重要です。口呼吸の改善には時間と努力が必要ですが、機能的で美しい歯並びと健康な口腔環境を取り戻すために、ぜひ取り組んでみてください。

口呼吸による歯並びの影響を軽減し、健康な口腔環境を保つためには、正しい呼吸習慣の確立の為の口腔周囲筋のトレーニングと口腔ケアが重要です。

口呼吸に悩んでいる方や歯並びに不安を抱えている方は、ぜひ一度当院へご相談ください。