動的治療後に後戻りし易い要素について〉

折角、長い時間をかけてキレイな歯並びに治したのであれば、治療後に歯の位置が後戻りして乱れた歯列に戻りたくないと誰もが思うところです。

歯並びが悪くなったのと同様に、いくつかのお口の中の条件が「歯列の後戻り」の要因となりますので、どの様な事が歯並びの悪化に繋がるのかをご説明いたします。

 

*矯正治療で歯並びは真っ直ぐキレイな歯並びになっても、奥歯に強い歯軋りの力が掛かっていると歯並びは後戻りし易くなります。

*矯正治療後に奥歯が抜けたままの部分がある、クラスプ(バネ式)の入れ歯を嵌めている場合は、かみ合わせが変化し易く、後戻りし易いです。

*食べ物を飲み込む時に舌が前歯に接触する人、口呼吸の人、普段から舌が上あごに接していない人などは舌癖がある可能性があります。舌癖とは歯並びを乱す要素のある舌のクセの事をいい、舌癖がある人は自分の舌の筋肉の働きで歯並びを悪くしていってしまう傾向がある為、後戻りしやすいです。

*サッカーやラグビーなど強いボディーコンタクトがあるスポーツをしている人の場合は、特にスポーツ時には歯をガードする必要があります。矯正後は強度のあるリテーナーを装着する事をお勧め致します。

その際のスポーツ用のマウスピースの役割として、歯が破折する、欠けることへの防止以外にも、スポーツ時の瞬発力を上げる時には、強い咬合力が歯にかかっています。瞬発力が有効的に働くためにはあのかみ合わせが安定している事が重要になってきます。安定した咬合力を引き出すためのマウスピースは硬い材料で、骨格つまり顎関節の位置にあったかみ合わせの位置で安定して噛める咬合面携帯をしたマウスピースであることが重要な要素となります。

上下の歯の噛み合う面の形状がツルッとしている、マウスピースの素材がゴムの様に柔軟性がある材料でできている場合、グッと瞬発力がかかった時に上下の歯と歯が強く噛み合った時にズルッと滑ってしまうので、力が逃げてしまうので良いパフォーマンスにつながらないでしょう。

また、一番奥の歯の部分が強く当たるマウスピースは、顎関節への負担がかかりますので、顎関節の負担を軽減した咬合面形態をしたマウスピースを使用する事が重要です。

*管楽器の演奏をする方で、楽器を常に歯で噛んでいる場合には歯並びが変化し易い可能性がありますので、リテーナーを装着しておくなどの工夫が必要となります。

上記の様な要因は、常に歯に一定方向からの外力が働く因子となり、歯は同じ方向からの弱い力が長時間働くことで移動していく性質を持っています。矯正治療後は、外側からは頬と口唇によって内側へ押され、舌によって外側へ押されます。この内側からの力と外側からの力のバランスに均衡が取れている事が、良い歯並びを長期間安定して保つ秘訣となります。

矯正治療後に後戻りなど起きない様に、定期的なお口のチェックとかみ合わせの専門的なチェックを受ける事をお勧め致します。