顎咬合学会へ行きました

6月10−11日と東京、有楽町の国際フォーラムで顎咬合学会がありました。この学会は、かみ合わせに関する事をテーマとする学会で、毎年一回6月に開かれます。

一見関係ないと思われるかもしれませんが、乳児の哺乳に関する話から歯が1本も無い無歯顎の義歯の話までテーマは様々です。

今回は、私が共感できた2つの事をお伝えしたいと思います。

哺乳の大切さ…

乳児は哺乳によって呼吸と嚥下/えんげ(飲み込む事)を習得します。哺乳時期にうまく呼吸と嚥下が習得できないまま離乳時期がきて離乳する事で、その後成長しても、口を開いたまま呼吸する口呼吸になったり、食べ物をほとんど噛まずに飲み込んでしまう、食べ物を一口分うまく口に運べず食べこぼす…といった事が起きてきます。

嚥下と呼吸がうまくできる事が、良い歯並びを作ることに繋がっていきます。とても重要なことですね。

 

最近学会で一番多く見られる歯の修復治療は…

インプラントや歯を土台に使用した固定性のブリッジで治療する方法が一番多く行われています。入れ歯は流行ってはないのです….でも、この治療の場合、奥歯まで入れずに小臼歯までの短い歯列にする事がほとんどです。入れ歯のように取り外しでない事にメリットがあるのは確かですが、奥歯を入れないままにするデメリットとして、治療後の歯の耐久年数は期待できません。このような話もあり、私も同感です。

義歯は取り外す事に、抵抗感を感じる方もいらっしゃる一方、治療後の一歩その先を考えると、一度直した治療が長く安定的に持たせられる方法は何かを考える必要もあると思います。歯の治療がファストファッションのように治した後もチョコチョコ再治療が必要になっては、いけないと思いました。

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