入れ歯に見えない自然な口元へ ― 自費義歯だからこそ考えたい「噛むこと」と「見た目」

「入れ歯になったら、老けて見えてしまうのでは?」

「入れ歯では、しっかり噛めないのでは?」

歯を失って義歯を考えることになったとき、このような不安を感じる方は少なくありません。

特に40代以降の方にとって、歯を失うことは単に「歯が1本、2本なくなる」という問題だけではありません。

食事を楽しむこと、人と会話すること、笑うこと、仕事や旅行を楽しむことなど、これまで当たり前だった生活にも影響することがあります。

だからこそ、義歯を選ぶときには、単に「歯がない部分を補う」というだけではなく、どのように噛めるようにするのか、そしてどのような口元に仕上げるのかまで考えることが大切です。

歯を失うことは、生活の質にも関係します

歯を失うと、食事や会話などのお口の機能に影響するだけでなく、口腔関連の生活の質(QOL)にも影響することが分かっています。

2026年に発表された系統的レビュー・メタ解析では、37か国、約28万8千人を含む55のコホートを検討した結果、機能的な歯列が失われた人では、口腔健康関連QOLが低下している割合が高く、非機能的な歯列の人は機能的な歯列の人と比較して、口腔健康関連QOLが低下するオッズがおよそ2倍でした。

つまり、歯を失ったときに大切なのは、単に「歯の本数を補うこと」だけではありません。

食べる、話す、笑うといった日常生活での機能をできるだけ取り戻すこと。

これも義歯治療を考えるうえで重要なポイントです。


「入れ歯は噛めない」は、すべての義歯に当てはまるのでしょうか?

「入れ歯だから、硬いものは食べられない」

「入れ歯は動くもの」

というイメージを持っている方も多いと思います。

しかし、実際には義歯にはさまざまな設計があります。

一般的な部分入れ歯では、残っている歯にクラスプと呼ばれる金属のバネをかけて義歯を維持する方法があります。

一方、テレスコープ義歯は、残っている歯に内冠などの装置を組み合わせ、二重冠などの構造を利用して義歯を維持する方式があります。

つまり、「入れ歯」という同じカテゴリーの言葉であっても、どのように義歯を支え、維持し、噛む力を受け止めるかによって設計は大きく異なります。

テレスコープ義歯を含む部分入れ歯については、長期的な臨床研究も行われています。2025年の系統的レビュー・メタ解析では、テレスコープ冠で維持する部分入れ歯についても5年生存率が報告されていますが、一般的なキャストクラスプ義歯との間に有意差は認められませんでした。つまり、「テレスコープ義歯なら必ず他の義歯より長持ちする」と単純に言うことはできません。

だからこそ、義歯の種類だけではなく、残っている歯の状態、歯周組織、咬み合わせ、義歯の設計、そして治療後のメインテナンスまで含めて考えることが重要になります。


自然な入れ歯を作るために大切な「歯並び」

そして、湘南歯科医院が特に大切にしているのが、義歯を入れたときの自然な口元です。

義歯の人工歯は、ただ決められた位置に並べればよいというものではありません。

お顔の骨格、歯の大きさ、形、色、歯並び、前歯の位置などによって、口元の印象は変わります。

そのため湘南歯科医院では、院長が患者さん一人ひとりのお顔立ちや表情、口元とのバランスを考えながら、人工歯の歯並びをデザインしています。

目指しているのは、いわゆる「入れ歯らしい歯並び」ではなく、その方のお顔に自然に溶け込む歯並びです。

「入れ歯になったから、見た目は諦める」

ではなく、

「入れ歯になっても、自然に笑える口元を目指す」

という考え方です。

これは、湘南歯科医院がテレスコープ義歯を製作するうえで大切にしている部分の一つです。


自費義歯を選ぶということ

自費義歯を検討する場合、「保険の入れ歯より高いのだから、何が違うのだろう?」と考えるのは当然です。

ここで大切なのは、単純に「高い義歯=良い義歯」と考えないことです。

義歯には、それぞれ適応やメリット・デメリットがあります。

自費診療では、保険診療とは異なる材料や設計の選択肢が広がる場合があり、その中から患者さんのお口の状態や希望に合わせて治療計画を考えることができます。

特にテレスコープ義歯は、残っている歯を利用して義歯を維持するため、残存歯の状態を正確に診査し、どの歯をどのように利用するかを考えた治療計画が重要です。

また、残っている歯を利用する義歯では、治療後のメインテナンスも重要です。近年の系統的レビューでも、部分入れ歯を長期間使用する場合には、残存歯や歯周組織の管理と定期的なメインテナンスが重要であることが示されています。


湘南歯科医院が大切にしていること

茅ヶ崎市の湘南歯科医院では、ドイツ式のテレスコープ義歯を中心に、歯を失った方のための義歯治療に取り組んでいます。

当院では、義歯を単に「歯のない部分に歯を入れる」と考えるのではなく、

・しっかり噛めること
・口の中で安定すること
・残っている歯が長持ちすること
・自然な口元をつくること
・長く使うためのメインテナンスを考えること

を含めて、一人ひとりの治療計画を考えています。

実際に当院では、模型による咬み合わせの検査やレントゲン検査などを行い、治療内容や期間、費用などを事前に相談したうえで治療を開始しています。

また、実際のテレスコープ義歯の症例では、治療前の状態や治療期間、治療費用、治療後の経過なども過去の治療例として公開しています。


「入れ歯だから仕方がない」と諦める前に

50代、60代になると、これまで大切にしてきた歯を失い、初めて義歯を考える方もいらっしゃいます。

そのとき、

「もう年齢だから仕方がない」

「入れ歯だから見た目は諦めよう」

「入れ歯だから、多少痛くても我慢しよう」

と考えてしまう必要はありません。

もちろん、すべての方に同じ義歯が適している訳ではありません。

大切なのは、現在のお口の状態を正確に診査し、その方にとってどのような治療方法が適しているのかを考えることです。

「できるだけ自然な義歯にしたい」

「しっかり噛めるようになりたい」

「人前で口元を気にせず笑いたい」

「これからも食事や旅行を楽しみたい」

そのような希望をお持ちの方は、一度ご相談ください。

湘南歯科医院では、患者さんのお口の状態とご希望を伺いながら、テレスコープ義歯を含めた自費の入れ歯の治療方法をご提案しています。