その9ーついにブラケットが外れました!
ようやく矯正治療が終わり、ブラケットが外れました。
ブラケットを外す際には、その1回前の治療の時に上下顎の歯の模型を取ります。
その模型上でも歯のかみ合わせが安定しているかどうかなどをチェックします。また、リテーナーと言って、ブラケットを外した後の保定装置はこの模型を使って作製します。
矯正治療の動的治療(歯を動かしている間の治療)の最後の治療の時には、このリテーナーが準備できていますので、上下の歯に付けたブラケットを全てバリッと壊して外していき、歯の表面をキレイに磨いてリテーナーを装着します。
このリテーナーは、歯を動かし終わった直後はまだ、歯の周囲骨がしっかり歯を固定していない状態なので、骨折をした時のギブスの様に歯の周囲骨が固まるまでの間、歯を保定するための装置です。半年間は食事の時以外は24時間付ける必要があります。その後、歯の後戻りなどの不具合がなければ、徐々に装着時間を減らすなどその人によっての対応とはなりますが、1年間は就寝時に装着の必要があります。
久々にブラケットのない口の中は、とても快適で、はずしてもらえた事が嬉しくて、嬉しくて…
リテーナーは上下顎共に使用するものですが、装着に際してこれも多少の違和感や、喋りにくさはありますが、歯を動かし終わった直後は、歯の周りの骨も安定しておらず、特に歯が動きやすい時期になります。
折角キレイに並んだ歯列を保つ為、ここは頑張ってリテーナーをしっかり使用しましょう!
長い矯正治療期間を通して患者サイドが感じる、かみ合わせの良い感覚、悪い感覚がどんなものなのか、施術される側の身体的な苦痛や矯正治療中の口腔内の衛生管理の大変さなど多くを体感する事が出来ました。経験したこの感覚を、自分の日々の診療に生かしていければ…と感じています。
また、当院で行なっているMEAWでの矯正治療は、一般的な矯正治療の方法とは全く違い、矯正治療上良い結果が出せる治療方法だという事が、自分の治療を通して実感できた事は、矯正を施術する私にとってとても意義深い経験となりました。
矯正治療を行う理由は、人それぞれです。もしかしたら、多くの人は見た目の問題で歯並びが気になって矯正治療を始める人も多いかもしれません。歯並びのガタガタが解消されて、見た目が真っ直ぐにキレイな歯列になれば満足と考える人も多いかもしれません。しかし、真っ直ぐな歯並びになったからといってかみ合わせも改善しているとは限りません。矯正治療を行う際には、歯列の見た目の改善もさる事ながら、かみ合わせも改善する施術を是非とも選択してください。